ラグビー・ブレディスロー杯今季最終戦(31日、東京・国立競技場) 

世界屈指の好カードに4万4449人を集めた国立が熱く燃えた。
ニュージーランド(NZ)代表オールブラックスとオーストラリア代表ワラビーズが対戦する
ブレディスロー杯が日本で初開催され、SOダン・カーター(27)がPGなどで22得点を
稼ぎ出したNZが勝利。今年の同杯を4戦全勝とした。また、視察した国際ラグビーボード
(IRB)のラパセ会長も大会の成功を認め、2019年W杯開催へ弾みをつけた。
マン・オブ・ザ・マッチにはNZ代表フランカーのリッチー・マコウ主将(28)が輝いた。
世界の技に国立が酔いしれた。前半15分、NZのSOカーターがピッチ右端から角度がない
約25メートルのPGを難なく決める。負けじと同34分、オーストラリアのウイング、ハインズが
DF2人を引きずるパワープレーで右隅にトライ。スクラムは重く、体のぶつかりあう音が
スタンドまで聞こえてきた。
NZのグレアム・ヘンリー、ヘッドコーチ(63)は「まだ70%の出来」というが、世界2位のNZと
3位のガチンコ対決で、日本のファンに最高レベルのパワー、スピードを存分に披露。
試合開始前からウエーブがわき起こり、NZが行う恒例の儀式「ハカ」で最高潮に盛り上がった
観客の期待は、決して裏切られることがなかった。
主催した日本の関係者は胸をなで下ろした。2019年W杯開催への試金石で、不安視された
観客動員は4万4449人を記録。視察したIRBのラパセ会長を「こういうトップレベルの試合を
第3国でやるのは意味がある。大勢の観客が来たし、成功だと言える」と満足させた。
日本ラグビー協会の森喜朗会長(72)も「これで(日本サッカー協会名誉会長)川淵くんにも
胸を張れる」と笑った。
両チームからの宿泊施設などの評価も上々で、日本協会の真下昇専務理事(70)は
「自信になった」と話す。世界屈指の強豪2チームの真剣勝負のお陰で、10年後の
W杯に向けたテスト第1弾はクリアした。
http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/ballsports/news/20091101-OHT1T00026.htm
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